訪問診療医として新生児からご高齢の方まで、幅広い患者さんと関わっておりますが、皆さんに共通していることが「栄養」に関する悩みであることに気づきました。「食欲がなくて食べられない」「体重が減ってしまう」「前の病院で、医師からは食べたら死ぬといわれている」など、年齢・性別にかかわらず非常に多くの声を直接聞いています。
訪問診療の現場ではこのような場合に、適切な評価を行うことなく「むせない範囲で食べられるものを食べてほしい」などと伝えることが多くあります。私自身も実際にそのようなお話を何度も行っていました。ただ、このような言い方が同時に非常に無責任であることも自覚しておりました。そのような反省から当院では嚥下評価・栄養指導に力を入れて取り組んでまいります。